旭日双光章 中小企業振興功労 受賞
受賞理由及び功績
業務用衣料周辺機器製造というニッチな分野の専門メーカーとして、世界初となる全自動ワイシャツロボット仕上機の開発に成功。商工会では商工会館の建設に尽力した。また村制度資金の充実強化など地域産業の経営安定にも貢献した。
1.産業に関する功績
氏は、昭和36年7月イツミ洗機信濃工場を設立し、父式部之亮氏と創業した。氏は創業当初から綿プレス機の製造に携わり、昭和38年有限会社設立と同時に実質経営者として企画・開発・設計を担当し、自ら国内ユーザーへの納品や海外視察を積極的に行いユーザーの要望や業界の実態把握に努めた。
当時、中小のクリーニング業者のために昭和44年に氏が開発したのが「小型の綿プレス機」だった。当時の腕のいい職人でも。ワイシャツのアイロン仕上は1時間に10枚程度。それが1枚数十秒ほどで、仕上がるこの画期的な機械に中小クリーニング業者は飛びついた。
高度経済成長の波にも乗り、小型プレス機は大ヒットした。
当時では綿プレス機ではパイオニアのため、創業当初から積極的に特許を取得してきた。特に機構部分についてはその殆どの部分で特許を取得していた。現在、国内の競合メーカーは4社ほど、国外ではドイツ、イタリアのほか、韓国や中国の他にはない。
特筆されるのは、平成2年に世界で初めて「全自動ワイシャツロボット仕上機」の開発に成功したことである。その大半が米国・欧州・中国向けで、従来、売上の30%の輸出割合が、現在では約60%を輸出が占めるまでになっている。
最近同社が最も力を入れているのが産業機械の分野である。例えば、エアバックをコンパクトに収納するための自動車業界向けプレス機、テフロンやカーボン繊維など新素材の熱加工プレス、染色試験場用テスト機器など。衣料プレス機の開発や製造で培った技術を生かして実績を広げ、比率的にも主力分野になりつつある。さらに、医療機器、厨房機器など新分野の製品開発にも意欲的である。
平成2年10月25日 長野県商工会連合会長表彰(商工会役員功労)
平成5年11月26日 全国商工会連合会長表彰(商工会役員功労)
平成8年4月16日 諏訪消防協会長表彰(消防業務功績感謝状)
平成14年6月7日 長野県知事表彰(危険物安全行政推進感謝状)
平成18年11月21日 関東経済産業局長ひ表彰(商工会役員功労)
平成21年11月24日 長野県知事表彰(県税功労者感謝状)
平成22年6月10日 長野県知事表彰(産業功労)